2020年9月15日の結党大会をへて、
新しい立憲民主党へと生まれ変わりました。
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9月15日、ここからが新しいスタート

ムービー

2018年8月31日

この地に生きる ここから始める ドキュメンタリー

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2017年10月の総選挙直前に誕生した立憲民主党には、地方組織が存在しなかった。選挙後、各地で県連合の立ち上げが相次ぐ中、南九州の宮崎でも、県連の立ち上げに向けた説明会が開かれた。

宮崎県には、立憲民主党の国会議員がいない。10月の選挙時には候補者すら立てられなかったものの、比例票は集まった。しかし、説明会に集まった市民たちからの声は厳しかった。「草の根とか民主主義とか、言葉だけが一人歩きしてる」「国民に背中を押されたというのは情緒的な言葉」…。

宮崎県連の設立準備の中心人物は、宮崎県議会議員の渡辺創。毎日新聞の政治部記者として働いた後、故郷宮崎で2010年から政治活動をスタートし、2011年からは県議会議員として活躍してきた。立憲民主党の誕生のきっかけとなった昨年10月の総選挙を、渡辺はかつて所属した政党にいながら、苦々しい思いで見ていたという。

2018年2月5日に宮崎県連が正式発足し、4月には代表枝野幸男を招いてキックオフ集会が開かれた。渡辺は、立憲民主党が掲げたボトムアップの理念を担う上で、もっとも重要な存在は地方組織なのだ、と語る。

「僕らは“青空政党”です。何もないところから、ゼロからすべてをスタートさせようとしている。そして、これからさまざまな人が民主主義の種をまくのだとすれば、僕ら立憲民主党の地方組織の取り組みは、その種が芽を出し、成長する土壌をつくることだと思ってます」

渡辺にとって立憲民主党の県連を作ることは、一政党の地方支部をつくるということを超えた、大きな意味を持っている。日本全体で少子高齢化がいわれ、地方創生といった言葉が叫ばれる中、渡辺は「一政党の地方組織という枠にとらわれず、いろんな人たちとこれからの地方のあるべきビジョンを考えたい。立憲民主党には、必ずしも組織基盤が整備されてない県でも、意欲的にその課題に取り組もうという人たちが集まっている」という。

2018年の7月、立憲民主党の意欲的な自治体議員によって組織される、「自治体議員ネットワーク」が設立され、渡辺は事務局長に就任した。立憲民主党がボトムアップの政治を目指すのであれば、国民にとって身近な政治課題を発見し、ともに議論し、解決策を探る自治体議員こそが、政策立案においても、党の活動においても、積極的にイニシアティブを発揮していくべきだ、というかけ声のもと、立ち上がったネットワークだ。ネットワークの代表に就任した宮城県議会議員の遊佐みゆきも、立ち上げの際に、「わたしたちは国政の下請けではないはずです」と語った。

2018年8月現在、立憲民主党の地方組織は、47都道府県中、まだ31県だけだ。これまでともすれば「国会議員の道具」と揶揄されるところもあった政党の地方組織のあり方に一石を投じる動きが生まれている。「ボトムアップ」という言葉を、真の意味で立憲民主党が体現できるか、その挑戦はまだ始まったばかりだ。