衆院予算員会で28日午前、2018年度予算案の締めくくり総括質疑が行われました。質疑終局後、討論、採決が行われ、与党の賛成多数で可決しました(写真は、採決に抗議する野党議員ら)。
締めくくり総括質疑では、逢坂誠二、岡本あき子両議員が質問。逢坂議員は、(1)裁量労働制の導入議論とその根拠等(2)森友学園問題――等について、岡本議員は(1)働き方改革(2)少子化対策――等について取り上げ、政府の見解をただしました。
立憲、希望、無所属、共産、自由、社民の野党6党・会派は、裁量労働制で働く人の労働時間をめぐるデータの再調査や、佐川国税庁長官の証人喚問などの確約がないなかでの採決は認められないとしていましたが、質疑終局後、河村委員長の職権により強行に討論、採決が行われました。
逢坂議員はこれを受け、「われわれは十分質疑をしたい。今日も問題が噴出している。福井沖縄北方担当大臣の問題、あるいは『働き方改革』についても次々とデータの不備が出てきている。しかも総理は今日、『実態把握しなければ前に進めない』と発言した。総理が『前に進めない』と言っているのに、何で立法府が拒否するのか。もっと議論させてくれればいい。なぜ質疑終局なのか、強く抗議したい」とコメントしました。
河村委員長の委員会運営についても、「委員長は公平公正であるべきだと思うが、(政府の)おかしな答弁があったときにわれわれが何度『時計を止めてくれ』と言ってもそれを止めない。しかも、二人羽織のような答弁が常に続いている。厚労大臣が答弁した同じ話を総理がやるという場面が何度もあった。われわれの質疑時間を奪っているとしか思えない」と批判。加えて、「今回の予算委員会は冒頭から、与党は若手が出るから質疑時間を増やしてくれという話だった。だが出てきたのは若手ではなかった。テレビ入りの時間が増えた、テレビの前のパフォーマンスをやっているだけだと思わざるを得ない。われわれは予算案の中身をもっと議論していきたいと思っているのでこれからも質疑を続けていくよう、あらためて求めていきたい」と述べました。
2018年度予算の採決を受け、野党6党・会派は河村予算委員長の解任決議案を衆院に提出しました。