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2018年7月26日

【西日本豪雨】枝野代表、愛媛県で宇和島市吉田町や野村ダムなどを視察

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 枝野幸男代表は26日、愛媛県の宇和島市・西予市などを訪れ、「平成30年7月豪雨災害」の被害状況を調査しました。視察には現地で情報収集にあたっている武内則男衆院議員と檜垣良太松山市議会議員が同行しました(写真は吉田浄水場で天日乾燥床に流れ込んだ土砂を見る枝野代表ら)。

 代表らは吉田浄水場(宇和島市吉田町)や代替施設の工事現場等を宇和島保健所環境保全課の案内で視察。同浄水場のすぐ下流では、土砂が押し寄せ崩壊した住宅や道路などを視察しました。同浄水場は土砂が流入し壊滅的な被害が出ており、宇和島市吉田町及び三間町の約6,500世帯(約15,000人)が断水状態(19日時点・南予水道企業団発表)。同地での再建を断念し、新浄水場を建設予定となっています。また代替浄水施設は8月上旬完成に向け作業を行っています。

吉田浄水場のすぐ下流、民家と車が土砂により潰れている
吉田浄水場のすぐ下流、民家と車が土砂により潰れている
手前は浄水場の天日乾燥床、山からの土砂でフェンスが崩れている
手前は浄水場の天日乾燥床、山からの土砂でフェンスが崩れている
代替浄水場の様子
代替浄水場の様子
近くの道の駅で待機するトラック
近くの道の駅で待機するトラック

 その後、野村ダム(西予市野村町)を視察、国土交通省・四国地方整備局から豪雨時の対応についてヒアリングしました。愛媛県西部の肱川上流に位置しています。6日22時に洪水貯留操作を開始、7日6時20分にダムの水位が限界に近づき、水があふれ出る恐れがあり異常洪水時防災操作を実施しました。これにより肱川水系では水位が上昇し氾濫が発生。今回の水害で下流域では死者が出ました。

野村ダムの位置について説明を受ける枝野代表ら
野村ダムの位置について説明を受ける枝野代表ら
野村ダムを実査に視察する枝野代表ら
野村ダムを実査に視察する枝野代表ら

 また、愛媛県災害対策本部では、県防災局長や災害対策本部関係者から今回の被害状況や今後の対応について説明を聞きました。

愛媛県庁で災害対策本部関係者にあいさつする枝野代表
愛媛県庁で災害対策本部関係者にあいさつする枝野代表

 視察後、記者団の取材に応じた枝野代表は、「大変激甚な災害だと分かっていたが、現場を見て水圧の強さというのか、非常に広域であり、強い被害を受けていることを痛感した。また、あらゆるところで地滑りが起こり、みかんを中心とした農業被害の大きさについて、県からも報告をいただいた。ここをしっかりと立て直していく必要性を改めて痛感した」と語りました。

 支援体制については、「地域ごとに状況が違うので、基礎自治体や県に対応していただくが、そこが思い切った行動をとるためには、制度的・財政的な裏づけをしっかりと示していく必要がある。またその見通しを早く示すこと(が必要)。被災者の皆さんが明日への見通しを立てられるよう、県や市などに対する制度的・財政的な裏づけをできるだけ早く示していきたい」と説明しました。

 激甚災害指定がされたが、それ以上の対応についての考えを求められると、「国としても補正を組んでいかないと、思い切った対応・対策が打てないのではないか。特に産業への影響等についてはかなりまとまった規模の予算が必要になる」と語り、国としても早期に補正を組んでいく必要があるとの見解を示しました。

 また今回の視察以外での質問として、オウム真理教元幹部6人の死刑が執行されたことについての所感と同時に刑を執行することに対して批判があることについて聞かれると、「刑事手続きとしてはこれである意味区切りがつくのかも知れないが、実際に被害にあわれて後遺症などで苦しんでいらしゃる方がたくさんいらっしゃる。また、こうした大きな犯罪が起きてしまったのかという原因や背景、そうしたものの全貌が必ずしも明らかになっているわけではない。決してこの事件は終わったわけではなく、こうした後遺症、あるいは家族を亡くされた皆さんにとっては終わりではない。こうしたことを二度と繰り返さないための努力はさらに続けていかなければならない」と語り、同時執行については、「法に基づく行政的な手続きなので、特にコメントすることはない」と述べました。

 参院選に向け国民民主党が野党共通政策を作る動きがあることについては、「昨年の総選挙もそうですが、立憲民主党として明確な旗は掲げ、そのことに一定の支持をいただいた。特に原発ゼロを中心とした明確な旗をしっかりと示していくことが最優先だと思っており、現時点で他のどの党であっても、そういったことをするつもりはない」と説明しました。

 愛媛県の加計学園への補助金支出について、災害が発生し多額の費用が必要があるなか、こうした補助金のあり方について問われると、「災害に対する対応については、そうした問題とは別次元で必要なものをしっかりと出していく。それは県も常に努力をされている。国としても補正を含めてやっていくべきで、ここは切り離した方がいい話。その上で、この問題についての全貌解明、真相解明というものが必要だと思っている。ただ実際に学校がスタートし、学生さんが学んでいる状況なので、学校に対する対応と、様々な疑義が持たれている経営陣に対する問題は切り分けるべき」との考えを示しました。

 文部科学省の国際統括官が収賄容疑で逮捕されたことについては、「一つの役所で短時間に相次いで、というのはなかなか例のないことで、これから状況解明していかなければならないが、文科省というよりも科学技術庁の問題ではないかと思っている。そもそも文部省と科学技術庁を無理やり合併させたことがこうしたことにつながっていないか検証をする必要がある」と語りました。また、大臣や安倍政権に対しての責任については、具体的な内容が分かっていいないので時期尚早との見解を示しました。