福山哲郎幹事長は9日、国会内で定例の記者会見を開き、(1)第2次補正予算案の審議(2)国会の会期延長――等について発言しました。
本日、衆院予算委員会で行われた第2次補正予算案の審議について、枝野代表が、野党が要請したさまざまな支援策を後になって政府が受け入れたことを示しながら安倍総理に迫った質疑について、「自信のある状況で安倍総理が答弁をしたというより、少し答弁をずらしながら元気のなさが目立った」と感想を述べました。
また、東日本大震災を例示し検証委員会を国会に作るべきだと提案した際、安倍総理が「収束した後に」との答弁をしたことについて、「収束はいつになるのかまったく分からない。検証委員会で検証し、改善すべきところは改善することが、第2波に向けて非常に重要な要素だと考えている。引き続き、国会内に検証委員会を設置し、早急に1月の終わりから2月に始まったこのコロナ対策についての検証を始めるべき」と訴えました。
国会の会期延長については、第2波が起こるのかまったく予断を許さない状況であり、東京で2桁の感染者数が続いていることから、(1)感染が拡大するようなことのないように、もしくは感染拡大を万が一するような状況になった場合、(2)経済状況は非常に厳しい状況が続いており、ひとり親家庭の貧困、倒産、失業者の増加も含めて、これから経済の悪い点はさらに顕在化をしてくる可能性がある、(3)1次2次の補正予算で手当すべき救済策の中にも、まだ足りないところがある(4)申請手続き等で非常に多くの課題が残っており、新たな申請手続き等の給付に関して問題が起こった時に備える――ことを挙げ、迅速に意思決定を行うために会期を延長するべきだと指摘しました。
記者からの主な質問とその回答(要旨)は以下のとおりです。
Q:国会の延長について、具体的に延長幅をどう考えているか、また延長の場合、第3次補正予算の必要性については
延長幅については、今後のコロナ収束の具合を見ながらでないと一概には申し上げられないが、少なくともコロナ感染拡大の状況と、経済状況をにらみながら、多少長めに取っておくべきではないか。
第3次補正予算については、国会が延長であろうが閉じようが、いずれにしても第2次補正予算で足りない部分、不足をしている部分、経済や生活の状況が悪化したセクター等について対応する必要が出てくるので、第3次補正については早晩検討しなければいけない時期が来ると思う。
Q:国会の延長について、「#国会を止めるな」というハッシュタグで発信することを昨日安住委員長が発言、その発言が最初だったと記憶しているが、いまツイッターのトレンドで約5万件になっている。このことの受け止めと、この運動について、どうしていきたいか
国会の会期末は17日。今日は9日で、予算委員会もやっている最中で5万の方が国会を止めるべきではない、国会を閉じるべきではないと意思表示をしていただいているのは、非常に多い数ではないか。
一方で、国会を閉じてはいけないと、審議の状況等を見ながら週末から週明けにかけて国民の関心がより高まってくると思うので、それに向けてわれわれも動いていかなければいけない。まずはこの予算審議で、感染防止や経済に対して、しっかり必要なものを政府に求め、追及していくことがやるべきことだと思っている。
Q:コロナ検証委員会について、参考としている過去の事例があるか、また人選や設置日のイメージがあれば教えてください
最も近いのは、東日本大震災時の福島原発事故に対する国会事故調。
当時、野党側の自民党議員から設置が必要だと声が上がり、与党であったわれわれも了解し設置された。
国会の中で、審議、検証するのは非常に重要なことなので、東日本大震災時の国会事故調をモデルにすれば、どういう形で作っていくかのイメージは出来ると思う。
ただこれは与党側が了解しなければできないので、人選や具体的なやり方等について私が申し上げることではなく、まずは与党側に設置を求めていくことをやらなければいけない。
また野党側にも検証委員会を作ることについて理解を求めていかなければいけないので、声をかけていきたい。