福山哲郎幹事長は20日午後、国民民主党の平野幹事長からの報告を受けて国会内で記者団の取材に応じました。

 福山幹事長は冒頭、平野幹事長との会談では、19日の国民民主党の両院議員総会で、両党が解党し新党を新設合併方式で結党することを、国民民主党として組織的に決めたとの報告を受け、自身からはその決定を歓迎し、これから新党として一緒に頑張っていきたい旨伝えたと発言。その上で、それぞれの地方組織などに対する実務的な報告や研修等を含め今後の日程や実務的な作業などを確認したと述べました。あわせて、来週中には国民民主党、衆院会派「社会保障を立て直す国民会議」、「無所属フォーラム」の皆さんと立憲民主党と、2党2会派のそれぞれ幹事長クラスで話し合いの場を設け、代表選挙規定にある代表選挙管理委員の選定や、新党に参加する議員に対する呼びかけの段取り等をいつ、どういう形でやるのかということ、代表選挙日程をどのぐらいに想定するのかなどを協議していく考えを示しました。

 国民民主党の両院議員総会で新設合併が賛成多数で決まったことへの受け止めを問われると、「昨年の年末からこの議論が始まっているが、安倍政権がコロナ禍でこれほどまでに行政機能を劣化させている状況で、野党が大きなかたまりとなって安倍政権に対峙(たいじ)をしていく必要性を、より強く感じる中での協議が約2カ月続いた。平野幹事長をはじめ多くの皆さんに関わっていただき、ご尽力をいただき、また連合にもポストコロナの社会像や理念を共有しようという中で、この合流に向けた動きに大きなお力添えをいただいたと思っている。厳しい状況の中、また過去の色々な経緯を乗り越えて、両党の間で新党結党を組織的に決定できたことは、非常にありがたい」とコメント。「一日も早く結党させていただいき、国民の皆さんに自民党に代わり得る野党があらためて誕生したと認識していただけるように、努力をしていきたい。3年前に野党がバラバラになったことが、これまでの安倍政権の、ある意味強引な、乱暴な国会運営等々につながってきたと思う。その責任も噛みしめながら、われわれとしてはこの新党を政権交代し得る野党第1党として認知をしていただけるように、頑張っていきたい」と力を込めました。

 社民党との合流についての質問には、「全く別枠だと思う。国民民主党と立憲民主党の党内の手続きが、合流という形で終了したというのが今の段階の状況で、社民党さんは今党内協議をされている。この新しく結党する新党の綱領等も含めて、次の段階に向けて社民党さんとも緊密に連携を取らなければいけないと思うが、手続き的・プロセス的には全く別に対応していくことになると思う」と述べました。

 大きなかたまりを作る意義をあらためて問われると、「まずは衆院総選挙に向けて、全国に多くの候補者をしっかりと立てていくことは大事なことだと思う。一方で、昨年の臨時国会と通常国会と、2つの国会を通じて法案対応でまったく一致した対応ができたことは、共同会派を中心とした、この新しい新党が理念も政策も一致していることの証左であり、そのことをいち早く政権構想なり基本政策なりで、新党結党後あまり時間の置かないうちに国民の皆さんにお示しすることで、政権交代を担いうる野党第1党として認知していただけるように努力をしていきたい」と表明。選挙を含めて地域で活動をするためには、地方組織の融合や地方自治体議員のお互いの信頼関係の構築など、やらなければいけないことはたくさんあるとして、「その一つひとつが有権者から信頼をいただく第一歩だと思っている」と述べました。