共同会派の内閣・厚生労働合部会は合同で19日国会内で会議を開き、東京都医師会の尾﨑治夫会長よりヒアリングを行いました。

 尾﨑会長は、東京の歌舞伎町でいえば、ホストクラブやキャバクラが集まるようなところ、全国の大都市でも同様に歓楽街でクラスターが発生しており、それが感染拡大の火元になっていると主張。それらの地域をピンポイントで、十分な休業補償をしたうえで、10日間程度の休業要請と迅速かつ徹底したPCR検査を実施するよう提言しました。その上で、この要請の強制力を強調する声もあるが、まず大事なのは十分な休業補償であり、それでも従わない場合には強制力が必要になるという順序が重要だと指摘。十分な補償もないまま強制力を、という主張には賛同しないと述べました。

 また、PCR検査を拡大するために保健所や衛生研究所だけでなく、大学、研究機関などと連携して多くの検査を迅速に実施できる体制を確立すること、小型で定量検査ができる抗原検査キットを全国の救急病院に設置すること、コロナ専門病院を設置し、治療の効率化や院内感染予防の徹底を図ることなどを提言しました。

 合同部会の後に引き続いて行われた共同会派厚労部会では、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う病院の経営状況について、四病院団体協議会(以下四病協)よりヒアリングを行いました。そもそも病院は医業利益率が低く厳しい運営を強いられていた上、コロナ禍によって直近の医業利益率は1カ月に10%を超える赤字が続いており、経営状況はかなり逼迫している、コロナ患者を受け入れた病院は特に厳しい状況にあるとの報告がありました。これに対して会場からは、「コロナ患者を受け入れるかどうかを病院の善意に頼りきっているのは課題だ」「診療報酬の引き上げなどで病院の経営の底上げをするよう、引き続き政府に求めていきたい」といった声が上がりました。